吃音改善のコツ

管理人の私が実践してきたコツをかいてみました。ご興味のある方は、ご覧下さい。

どもりそうなときは、わざと初語を少しどもりながら、発語する。

難発で言葉が出ないときってありますよね。そういうとき、わざと最初の言葉をどもりながら言うと、すんなり出てきます。うまく言おう!どもらないで言おう!と思えば思うほど、どもりますよね。 逆説的ですが、どもりながら言おう!って思うとうまく言えることが多いです

 

注意転換法は控える

注意転換法は、言葉に向かっている意識を他にそらすことで発語しやすくなる・・っていうものなのですが、これを繰り返すと、随伴症状になって、変な癖になっていきます。ちなみに、私の場合は、難発で言えないときは、足で床を蹴ってました。 蹴ると・・なんか力が抜けて・・言葉が出てくるんですよね。
だから、学生時代はそれを繰り返していました。電話で名前を言うときは特に。注意転換法は・・即効性があって便利ですけど・・何度も繰り返していくと、効果は薄れていきます。そしてそれを何度も繰り返していくと・・・それが変な癖になっていきますので注意転換法は控えた方が無難です。

 

ゆっくりとどもる、冷静にどもる、明るくどもる

上記1と関連してますが、どもりそうなときは、ゆっくりと、そして冷静に、明るくどもれるよう意識してみるといいです。これも、逆説的ですが、ゆっくり冷静にどもることを意識すると案外うまく言えることが多いです。

 

環境を整える

吃音が維持・強化されている外部的要因を調整します。例えば、周囲の人の中で「どもりはおかしい」という考えをもっている人がいれば、そういう人とは距離をとりましょう。家族の人でも同様です。ちなみに私は、父がそういうタイプだったとで、距離をとって、できるだけ顔を合わさないようにしました。また、自分にとって有効と思える人とは、しっかり密な関係ととるようにしましょう。

どもってもいい場所・人を探す

安心してどもれる場所・人を探すといいと思います。言友会など吃音者の集まる場もいいと思います。どもっても大丈夫な人がいると、とにかく安心して会話ができます。話す練習にもなるし。
特に未婚の方は、恋人をぜひ探しましょう。もちろん、どもっても大丈夫な相手にはなりますけど。恋人との楽しい会話・温かいぬくもり・・などなど、吃音にはとっても効果的だと思いますよ。

 

どもってしまったときの対応

どもってしまったときは、「別に普通ですけど」みたいな態度をとるようにしましょう。吃音で他人からの指摘の中で多いのが「なんで、オドオドしてるの?」という指摘。

心理学では、コミュニケーションは「話の内容」よりも「話している人の雰囲気」の方が圧倒的に伝わる、そうです。まぁ、話の内容よりも、話している雰囲気が大事である、という意味です。
どもってしまっても、別に相手は何とも思いませんよ。それよりも、オドオドしている雰囲気の方が断然伝わってしまいます。ですから、動揺せず、落ち着いている雰囲気がでるようにするといいです。

 

吃音と安心の再学習

「吃音=安心」という関係ができるように、意識しましょう。どもってしまったときの、相手の反応をよく観察できるようにしましょう。最初はなかなか、どもってしまっているとき、周りの状況が観察できないことが多いと思いますが、どもってしまったときの、周りの状況を観察できるように、冷静に慣れるように、意識しましょう。
うまく言える練習よりも、「うまく言えなかったけど、大丈夫だった」そういう教訓の方が有益です。「うまく言えなかったけど、案外通じた」「うまく言えなかったけど、なんとかなった」「うまく言えなかったけど、面接に受かった」「うまく言えなかったけど、恋人が出来た」「うまく言えなかったけど、昇進した」などなど、「どもっても大丈夫。」という教訓が得られるよう、いろいろな体験・経験をしてください。
すべては、貴方の生きる糧なります。

「どもらない練習してうまくいった」という体験・経験だと「次はどもってしまうかも?」って不安が生起して、吃音の悩みはず~っとなくなりません。
「どもっても大丈夫だった」という体験・経験を積んだ方が「次もどもるかもしれないけど、大丈夫だろう♪」となって、吃音予期不安は起きませんし、吃音の悩みは、どこかへ吹っ飛んでいきます。

ただし、そういう教訓を意図して経験・体験する以上、ある程度の戦略は必要ですので、注意して下さい。がむしゃらになんでもやるのではなく、自分の今の成長・状況にあったものを自分で取捨選択してください。

 

どもらないようにすればするほど、どもってしまう理由

人は打ち消しの言葉に対応できません。例えば「白いクマ」をイメージしないで下さい、って言われたら、貴方は何をイメージしますか?まずは、白いクマを頭の中でイメージしますよね。そして、それを消していく、イメージ。でも、これだと、結局最初に「白いクマ」をイメージしてしまうことになるんです。つまり、「どもらないように」って意識すればするほど、「どもっている自分」を何度もイメージすることになるんで、結局どもるんです。
ですから、「どもらないように」ではなく、「こういう感じで話すように」と話し方そのものをイメージすると良いと思います。ちなみに、私がお勧めするのは、「ゆっくりどもっているイメージ」です。吃音者の場合、うまく言えているイメージが少ないと思います。ですから、うまく言えているイメージがなかなか描けない。なので、ゆっくりどもっているイメージの方が描きやすいと思うんです。

そういう意味で、「どもらないように」ではなく、「ゆっくり、冷静にどもるように」っていうイメージだと、イメージ通りに行動できることが多くなると思います。

 

薬物療法はほどほどに

吃音不安になってどうしようもなくなると、心療内科に行かれるケースが多いかもしれません。心療内科では、ご存じの通り、薬が処方されます。その薬は、不安を和らげる薬です。つまり、吃音症状そのものへの薬はないので、不安を和らげる薬しかない、ということです。

この薬は、体がその効用に慣れてしまうと効かなくなってきます。そうすると、より効果が高い薬へと移行していきます。そして、薬の量がだんだん増えていき、薬物依存みたいな状況になっていきます。

そうなってしまうと、薬物により副作用が出てきます。場合によっては体重増加とか。

ちなみに、私の知人(吃音の女性)は、出会ったころは奇麗な女性でしたが、薬の副作用により、どんどん体重が増えていってしまい、まったく別人のようになってしまいました。しかも、精神疾患になり、自殺未遂など、精神が病んでいってしまいました。彼女は、薬は万能だと信じ、その心療内科の先生を信じていました。しかし最後は、自ら命を絶ってしまいました。

薬は万能ではありません。自分で行動し、いろいろなことを体験・経験し、そこから学習し・教訓を得ていかないと人は成長できないと思います。薬で一時的に不安を和らげても、その不安はなくなりません。不安を消去するには、「どもっても安心だ」という教訓を得ないいけません。
薬はほどほどにした方がいいと思います。