斉読法

集団で一斉に声をそろえて音読する方法。
吃音者は、単独で音読する場合は、吃音症状が生じやすいが、集団で一斉に声をそろえて音読する場合吃音の発生が抑制されることは昔からよく知られている事実です。
この事実を利用して、吃音の治療に役立てようとするものです。

やり方(シェイピング法)

①はじめは大きい集団で斉読からはじめて、漸次小集団に移していきます。
②治療者と二人で斉読しても吃音が抑制される場合は、治療者は音読の声量を次第に小さくしていきます。
③最後に一人で音読しても吃音が抑制されるように訓練をしていきます。

 

斉読法で吃音が抑制される理由(仮設)

詳細な理由はわかっていませんが、以下の仮説があります。
①失敗が他人に気づかれないので、不安が起きにくい。
②集団のリズムに合わせるため、リズム効果が生じて吃音が抑制できる。
③集団の声による聴覚フィードバックが阻害され、マスキング効果が生じ、吃音が抑制される。